オンラインゲーム殺人事件_葵_2章

キャラクタ作成 (初日)


実は私コンピュータゲームってあんまりやったことがなかったり。
興味なかったわけじゃないんだけどね、きっかけがなくて…。
だから私は私なりに楽しみにはしていたんだ。
んで、8時からということだからその日は急いで夕食を食べて、8時過ぎに
さっそくアクセスしてみた。



スタートをクリックすると現れるキャラ選択画面。
まずはジョブ選択。
7ジョブもあると迷うね~。
魔王を倒すって事は…やっぱり強いジョブじゃないとだね。
攻防のバランスの取れたウォーリアがいいのかな~。
でも離れた所から攻撃できるアーチャーやウィザードも捨てがたいっ。
どうしようかな~作り直しができないから迷うな~う~~ん…
決めたっ!無難にウォーリアっ!
ポチっとな。
”そのジョブの受付は終了いたしました。”
………。

そっか…そうだよね、私がいいなって思うってことはみんな思うんだよね。
仕方ない…アーチャーでいいや…。

ポチっとな。
”そのジョブの受付は終了いたしました。”
………。

これも駄目かぁ……。まあいっか。ウィザードだったら防御なくても範囲攻撃できるもん。えいっ!
””そのジョブの受付は終了いたしました。””

……な…なにこれっ?!なんで全部終了してんのよっ?!終了してないジョブないのっ?!!
嘘でしょっ!嘘嘘ぉぉ!!!
焦って上から順番にカチャカチャクリックしてみたけど、ことごとく
”そのジョブの受付は終了いたしました。”のメッセージ。

あ…ありえな~~いっ!!!!
もういい加減頭に来て、よく見ずにカチャカチャクリックしてたらようやく次の画面に進んだ。

ホッ…。
フンフン♪ようやくゲームが始められる♪

鼻歌まじりに画面に目をやった私…えっ……?
目の前には黒い画面に白い文字でデカデカと…

”あなたのジョブはシーフに確定しました”

うあああっっ!シーフ?シーフゥゥ?!!
慌てて戻るボタンを探すけど当然ない。

確定……しちゃったよ……。
…マジ…ですか…?
攻撃力微妙、防御力微妙ってジョブで魔王倒すんですか…?
どうしろっていうのよ、これっ?!
…………
…………
もう…いいや。魔王倒すだけがゲームの楽しみじゃないよ…うん…

いいもん、暇つぶしだったんだもん…

ということで無理矢理自分を納得させて次へというボタンをポチっとクリックする。

すると黒い画面が一転してブティックの試着室のような部屋の画面へ。
中にはまだ何も決まってないためマネキンのようなキャラがたっている。

性別は…女の子っと。
選択して確定すると、寸胴だったマネキンの身体が女の子らしい丸みを帯びたラインに変わる。
中背中肉、髪はショート。
選択するたびどんどん人間らしく可愛くなっていくキャラクタ。
顔や体系は結構細かく設定できて楽しい♪
うん、なんだかだんだん自分らしくなってきて愛着わいてきたなぁ♪

名前は…アオイ。

ポチッと完了ボタンを押すと、画面の中の自分にちょっと似た感じの女の子のキャラクタがクルクル回って光の渦の中に消えていき、プロローグ画面になった。

舞台はイルヴィス王国。
光の神を奉るその国を滅ぼそうと闇の魔王がモンスターを送り込んできているというありがちな設定。
参加者はその国お抱えの兵で、ミッションをクリアするごとにより重要なミッションを任せられ、最終的に魔王退治を命じられるっぽい。

プロローグが終わると、茶色っぽい皮鎧らしき物を身にまとった私の分身アオイちゃんが街の広場にたたずんでいた。
どうせ魔王退治とか考えないならプリーストのシスターっぽい服とかウィザードのゴスロリっぽい服が良かったなぁ…なんてまだちょっと思っても見るけど、まあしかたない。
それでも新しいゲームにはちょっとワクワクする。
私は武器と防具をちゃんと装備している事を確認したあと、冒険をと街の外に足を踏み出していった。




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